ペケ君のうその巻 7・8「トイチ君の冒険」
「決して ささやきの森 に入ってはいけませんよ」 そう注意されていたのです。 でも・・ペケ君は ささやきの森の中が気になって仕方がありません。 「見てみたいな~~。入って遊んでみたいな~~ 「誰も見ていないし・・・少しだけなら・・」 すると ささやきの森に子供達が迷いこまないように番をしていた 紫陽花さんたちが口々にペケ君に語りかけました。 「いけないよ~森に入っちゃいけないよ~」 「良い子はここから先にはいけないよ~」 それでもペケ君は気になって仕方がありません。 そして とうとう「ささやきの森」の中に入ってしまったのです。 森の中は薄暗く、 木々の色もこの世のものとは思えないほど青白く 不気味な感じが漂っています。 ペケ君はだんだん怖くなってきました。 「怖いよ~~ 寒いよ~~」 そして森から逃げ出したくなりました そんなペケ君を梢の上から見ていた者がいました 大きな紅コウモリがペケ君の様子をジ~っと見ていたのです。 「おい!小僧・・そんなところで何をしている!!」 突然の声にペケ君は驚いて振り向きました。 すると、そこには「ささやきの森」を支配している 顔は恐ろしいほど真っ赤で 目は異様なほど黄色くギラギラ光った 暗黒魔王が立っていました。 あの大きな紅コウモリは暗黒魔王の化身だったのです 「あ・・っ・・・」 ペケ君は恐ろしさのあまり声も出ません 「お前は・・確かあの白キツネの・・・フフフ・・そうか・・」 ペケ君の嘘の巻・第8回 暗黒魔王のたくらみ
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